厨二コンサルによる随筆的ブログ

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コンサルタントが考える"転職"の論点

コンサルタント歴15年の私が、”転職”を考えている方、”転職”活動している方に向けて、17の論点を整理してみました。

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転職活動する上、少しでも皆さんのお役に立てれば、嬉しいです。

中長期的自己分析

人生における”仕事”の目的は何か?

人によって、人生における”仕事”の目的は違うと思います。「家族を養うためのお金を稼ぐための手段」、「仕事を通して、自己実現を果たしたい」など、人の立場によって、異なります。
この論点は、転職の判断基準における最も重要な軸になります。時間をかけてじっくり考える事をお薦めします。

この論点を考える上で、仕事は、最低でも人生の活動時間の約45%*の時間を費やす事になります事は忘れないでください。そのポイントも踏まえ、考えると良いと思います。

*簡易算出ロジック:
1週間:24H×7日=168H
活動時間:168H-(9H(睡眠/食事など)×7日)=112H
仕事消費割合:10H(1日の仕事関係(移動など含む)×5日÷112H=44.6%

絶対に譲れない仕事の条件を一つあげるとしたら何か?

仕事の目的が明確になったら、譲れない条件を一つ明確にすると良いと思います。それが、「給料」、「労働時間」、「働く人」など何でも良いです。ポイントは、一つに絞る事です。
物事とは、基本的にトレードオフの関係です。給料が良い所は求めらる役割と責任を高いものになります。どのオファーかを選ぶ時に、この軸で選択すると後悔が発生するリスクは軽減すると思います。

仕事において、10年後、どのような自分になりたいのか?

次に、10年という中期的な時間軸で考えてみましょう。10年後だと、人生のステージも変わっていると思います。その人生のステージを意識しながら、仕事で、自分がどのような状態になっていたいかを考えみてください。より具体的な状態を定義する方が良いと思います。
どのような案件/プロジェクトでどんな立場になっていたいのか?、10年後の自分の強みと改善するポイント?、何人規模のどのようなチームをリードしたいのか?、年収は?など

10年後の自分になるため、3年で達成すべき自分の姿は?

10年後の自分の状態を膨らます事ができたら、それを実現するために、今から3年後に目指すべき状態を考えてみましょう。3年という時間軸なので、より具体的に、実現できるかを見据えた状態を考える事ができると思います。

短期的自己分析

3年後の到達を見据え、転職して、やりたい事は何か?

3年後の自分の状態を膨らます事ができたら、少しワクワク感がでてきたと思います。ここで”ワクワク”を感じなかったら、折角の人生、勿体ないです。もう一度、10年後、3年後、どんな自分になりたいかと再考する事をお薦めします。
ワクワク感があるなら、転職して、これやりたい、あれやりたいなど、具体的な業務レベルでやりたい事が列挙できると思います。

3年後の到達に向けて、3年でやらなければいけない事は何か?

やりたい事(want to)が列挙できたら、やりたい(want to)事と自分が今できる(can)事で、スキル的に足りない部分でのギャップがあると思います。
3年後がよりチャレンジであればある程、そのGAPは大きいと思います。
例えば、海外拠点で現地社員のマネジメントを目指しているのであれば、英語の基礎スキルに加え、マネジメントや異文化コミュニケーションなどのスキルや経験を獲得するなど、個人としてやらなければいけない事(must)が洗い出されると思います。

今、自分ができる事を何か?それはどのレベルでできるのか?

今、自分にできる事(can)はきちんと精査する必要があります。この精査をきちんとできるかどうかで、転職活動の合格を左右すると言っても過言ではないと思います。

まずは、自分ができる事を列挙しましょう。可能な限り、列挙する事をお薦めします。「10人程度のマネジメントができる」、「〇〇業界への営業力とネットワーク」があるなど、できるだけ多く、列挙してみてください。30個とか数を決めるのも良いと思います。
列挙したできる事は、いくつかのグループに整理できるかと思います。「10人程度のマネジメントスキル」、「業界知見とコミュニケーションを活かした営業力」など、です。
できる事を3~5個のテーマに集約してみてください。2個だと少ないです。6個以上だと多いです。

次に、その集約した各テーマで、現時点、どのレベルまでできるのかを掘り下げてください。この掘り下げで自分が本当にできる事が他人に対して、正確に伝える事ができるかが重要です。

例えば、「10人程度のマネジメントスキル」でも、IT業界などで、期間が半年~1年程度の期間が限定されたマネジメントスキルであれば、事業会社の部長とかと比較すると中長期的な人材育成スキル・経験が乏しいと思います。
しかし、新規に参画したメンバから構成されたチームに対して、各メンバのスキルを把握し、達成すべき目的と期間から各メンバを最適な仕事を割り振り、走りながらリソースを調整するスキルは高いと思います。

自分ができる事は、どのような実績で証明できるのか?

自分ができる事(can)を精査する事ができたら、そのできる事を具体的な実績で証明する必要があります。
「〇〇会社に対して、〇〇億円の受注を獲得した」など、過去の実績やエピソードで、自分ができる事を証明する必要があります。バリデーション(妥当性の証明)というものです。
実績として達成できた事、ファクト(結果)と、それをどうやって達成する事ができたかのHow(要因)をきちんと分けて、整理してみましょう。
どのような課題やトラブルが存在して、それをどうやって克服したかのエピソードがあると、ストーリー化され、より面接官に刺さると思います。

業界分析

狙う業界とジョブ・ディスクリプションは?

やりたい事(want)とできる事(can)が精査ができたら、具体的に行きたい業界やどのようなポジション/役割で転職したいかが明確になると思います。
ここまで論点が整理できたタイミングで、初めて、具体的な転職サイトや転職エージェントなどを利用して、募集要項を確認すれば良いと思います。

狙う業界は成長するのか?

狙う業界が決まったら、まずはその業界が今後も成長するかを調査した方が良いです。その業界自体が今後、成長が望めないのであれば、自ら負ける事が分かっている戦いに挑むものです。
例えば、小売、アパレルなどの国内市場は業界全体として縮小していくことが明確です。今は便利な世の中です。「〇〇市場 成長」、「◎◎市場 予測」などググれば、数秒で分かると思います。

その商品・サービスが大好きで、その商品・サービスに携わる仕事ができただけで、人生が幸せになるという価値観でないなら、業界から調査する事をお薦めします。
相対的に、成長している業界に優秀な人材は集まります。誰と働くかという観点でも、成長している業界を選択した方が良い刺激を受け、人生が豊かになると思います。

狙う業界の市場構造、課題は?ビジネスルールを変化させる要素は?

狙う業界の市場構造や課題も握した方が良いです。このあたりをきちんと理解した上で面接に挑んだ方が合格率も上がると思います。志望してきた業界や会社の事をきちんと調査・分析してくれている人たちの方が好感を持ちます。
自分で調べた知識を踏まえ、気になる事は面接の時に質問した方が良いと思います。知ったかぶりの質問ではなく、純粋に気になる事を聞けば良いです。
面接官が質問にきちんと答えられるか、どうかも、その会社を選ぶ基準になると思います。
また、テクノロジーの進化などでビジネスルールが変化する要素があれば、その要素にも着眼する事をお薦めします。例えば、アパレル業界であればネット販売(EC)やインフルエンサーなどのデジタルマーケティングなどの事も調査・分析するとその業界の将来を予測することができます。

ググるだけでも十分な情報を獲得する事ができますが、深堀したい方がいれば、

企業分析

狙う会社は、業界の勝ち組で、成長を期待することができるか?

狙う業界が決まったら、狙う会社の事もきちんと調査・分析した方が良いでしょう。ネットにある偏差値ランキングなど怪しい情報に騙されないでください。
業界での各企業の売上・利益、ポジショニングなど知らなければ、ファクトを分かりやすく纏めている業界地図や業界研究本で、全体像を掴むことができます。

「会社四季報」業界地図 2020年版
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  • メディア: 単行本
 
次に、各社のホームページで決算や中期経営計画などの資料も確認しましょう。業界と同様、会社の売上や利益が過去5~10年間で成長している企業をお薦めします。
成長している企業は活気があり、成長している環境での働く事は貴重な経験になると思います。
 
狙う会社のミッション、ビジョン、バリューに共感できるか?
企業分析は数字も重要ですが、働くという意味ではその会社に共感できるかがより重要になります。
どこを見れば良いかというと、企業HP(ホームページ)の、ミッション/ビジョン/バリューや企業理念、行動指針、社長からのメッセージなどをじっくり読んでみると良いでしょう。
このミッション/ビジョン/バリューは、企業の存在意義や使命を言語化したものになります。この部分に共感できるかどうかは、その会社で働くという事で重要になります。

会社に勤めている/いた人達の生の声を聞いて、どのように判断したか?

会社の事について、ネット情報だけでなく、可能な限り、自分の足でその会社に勤めている/いた人達から会社の事をヒアリングした方がミスマッチを起こすリスクは低くなります。
会社の事を好きな(元)従業員が多い会社は、大概、良い会社が多いです。

生の声を直接ヒアリングする事が困難な場合は、Open Work等の転職サイトで情報取集するのも一案です。
https://www.vorkers.com/

但し、気をつけなけばいけない事は、このような情報は自分の知らない人が責任がない状態で発言している情報です。その情報をどのように判断するかは、あくまで、個人の責任です。
比較的、会社で評価されていた人はポジティブ意見が多く、改善点なども建設的だと思います。逆に評価されていない人はネガティブ意見が多いです。
どのような人が評価されるかを判断する一つの情報として参考にはなると思います。

最終確認

会った人達や面接した人達と一緒に働きたいと思ったか?

一緒に働きたい人かどうかは、自分の感性に従って良いと思います。ここまでの論点が明確になっていたら、後は、感性でのマッチングです。
服装や雰囲気、しゃべり方なども含め、一緒に働く可能性がある人達が自分に合っているかです。

仕事の満足度は、「何をするか(What)」と「誰と働くか(with Who)」の2点に影響する所が大きいと思います。前者は論理的アプローチでミスマッチを最小化する事ができますが、後者は感性的な要素が大きいです。

オファー(求められてる事)は、やりたい事とできる事を満たしている?

自分の望む会社からオファーをもらう事ができたら、思込み(バイアス)を可能な限りなくして、最終確認です。
仕事は、「会社から求められてる事(must)」と「自分がやりたい事(want to)」と「自分できる事/できそうな事(can)」の3つが重なり合うと最もパフォーマンスが上がります。
オファーをもらってから一晩寝かせて、考えてみましょう。

その会社に転職する事に”ワクワク”を感じているか?

最後は気持ちです。ここまで論点を明確にして、転職活動を実施できた人は今の会社でも評価され、優秀な方だと思います。
今の会社に居続ける事が良いのか、どのオファーが良いのか悩む事があると思います。

最後は、自分の気持ち(ゴースト)に従ってください。
一番、”ワクワク”する企業を選ぶべきです。飛び込まない後悔より飛び込んだ後悔のが人生振り返った時に後悔しません。