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各コンサルファームへの転職と就活:ローランド・ベルガー(Roland Berger)の特徴と年収

戦略コンサルティングファームのローランド・ベルガー(Roland Berger)の紹介です。MBBとA.T.カーニーの紹介もご参考に。

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ボストン・コンサルティング・グループ(BCG)の特徴と年収
ベイン・アンド・カンパニー(Bain)の特徴と年収
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ファームの特徴

・ローランド・ベルガー(Roland Berger)は、ドイツ・ミュンヘンを本拠とする、欧州で最大の経営戦略コンサルティングファーム。

・現会長のローランド・ベルガーが1967年に設立。
・現在、世界36カ国に50のオフィスを展開し、2,400人程度のプロフェショナルを擁す。
・グローバル全体売上も800~1,000億円程度と推測。最大の戦略ファームであるマッキンゼー・アンド・カンパニーの1割程度の売上規模。

・創業者のローランド・ベルガーは、ドイツを始めEU経済圏にて最も影響力を持つビジネスパーソンの一人。シュレーダー独首相のアドバイザリーを務め、各業界でアドバイザリーボードを勤めている。

・コーポレイトビジョンは、「Creative strategies that work(結果と実効性を伴う創造的な戦略策定)」。
・欧州、ドイツを出自としている為、米国系コンサルティングファームとは異なるカルチャーを持つ。具体的には、短期的な企業価値向上・株主価値向上ではなく期的な視点での成長を志向
・経営学のセオリーに偏ったトップダウンアプローチを採るのではなく企業の文化・社員の意思を尊重する事、アントレプレナーシップを尊重する企業文化などが挙げられる。

・数年前、コーポレートブランディングを刷新。ロゴやデザイン、色使い等を変更。ローランド・ベルガー氏の色を薄め、ファームとしてのローランド・ベルガーへシフトするコンセプトとの事。
・昔、報告書の表紙が柴犬だったので、「この柴犬は何者ですか?」と聞いたら、パートナーのペットだった。おそらく、コーポレートブランディング刷新以降はパワポのデザインなども統一された模様。

日本市場における特徴

・東京オフィスは、1991年に設立。以来、アジア地域の成長の牽引力。
・特に現会長である遠藤功氏が社長として就任した2000年以降、「動く戦略」を追求。多くのクライアントから高い評価を獲得。結果、組織も約100~150名規模にまで拡大。

・ドイツ発という事で製造業が強い。最近は、インダストリー4.0がキーワード。アジア各国にジャパンデスクを設置し、海外展開を加速する日系企業をサポートしているのも特徴。
・「現場感」、「手触り感」、「膝詰めの議論」、「クライアントの腹落ち」などローランド・ベルガーから生まれた言葉だと言われている。
・また、ビジネスDDをMBBよりコストを抑えつつ、実行力のある提案、受注しいている印象。
・近年では最先端技術を擁する企業との提携・協業も多い。プレイヤーたちと知識、経験、企業家的視点をコンサルティング能力と融合させたアプローチを実施中。
・アスタミューゼ、ギッグスなどのビッグデータ分析・AIなどの国内ベンチャー企業との協業なども他コンサルファームと比較すると多い印象。

・国内社員による企業評価の「Open Work」でも、5点満点中3.69と、他コンサルティングファームと比較すると、相対的に低い評価。他戦略ファームは4点台後半。
・おそらく、若手は、短期間で大量の調査分析系業務が多く、一部ネガティブ意見があるではないかと推察。

・最近、公式ツイッターが話題に。ツイッターフォロワー数拡大戦略は他戦略ファームを圧倒。ご連絡貰いました。ありがとうございます。

ローランド・ベルガーへの転職方法

・30歳以下で、スタッフの転職が主流。
・マネジャー以上はファーム内での昇進が主流。
・年収の問題もあり、MBBなどの米系ファームからの転職だと劣後してしまうため、少ない。
・製造業が強い事もあり、製造業からの転職者が比較的、多い傾向。
・欧州系という事で、MBBなどの米系ファームに比べてUp or Outの度合いは低い。

キャリアパス

ジュニアコンサルタント
コンサルタント
シニアコンサルタント
プロジェクトマネジャー
プリンシパル
パートナー

のキャリアパス。

ジュニアコンサルタント

・新卒学生の方、実務経験が2年未満(第2新卒)の方がスタートするポジション。
・フレームワークに沿って必要な情報収集や調査、分析作業を主に担当。社内ミーティングやエキスパートインタビュー調整などのファシリティ・ロジなども実施。
・調査結果や分析結果などをまずはファクトとして纏める事が求められる。
・年収は600~800万円程度と推察。

コンサルタント

・30歳前後の中途入社の人や、新卒で入社の2~3年後の昇進。
・プロジェクトでイシューツリーからブレイクダウンしたイシューや一領域を担当。その担当イシュー/領域において、仮説→検証を繰り返し、最終的な解まで導き出す。
・担当イシュー/領域で伝えるべきメッセージと最終的なアウトプットを明確にして、そのメッセージを検証(バリデーション)するために必要な情報収集・分析を実施。
・ビジネスDDなどでは短期間でデスクトップリサーチ、エキスパートインタビューを実施し、戦略・事業計画の蓋然性を検証するための膨大な作業を実施。
・情報収集・分析を踏まえ、仮説検証としての最終的な解をプロジェクト期間中に導き出すための計画も主体的に設計・実行する事を求められる。
・ジュニアコンサルタントと連携しつつ、戦略コンサルとしてのマインドセットや調査方法など作業の指導も期待される。
・年収は700~1,200万円程度と推察。 

シニアコンサルタント

・マネジャーの一歩前のポジションとして、プロジェクトの主メンバとしての役割と責任を求められる。
プロジェクトでイシューツリーからブレイクダウンしたイシューや領域について、複数のイシュー、領域を担当。
・プロジェクト全体のマイルストーンを踏まえ、作業設計を計画。ジュニアコンサルタントやコンサルタントをスーパーバイズしながら、担当イシュー/領域におけるメッセージ、アウトプット、検証作業の
内容の責任を持つ。
・クライアントへの説明を含む、コミュニケーションにおいてもファームの顔として、責任を持った対応が求められる。
・年収は1,000~ 1,600万円程度と推察

プロジェクトマネジャー

・管理職で部下を持つ立場で、スタッフの評価も実施。自チームとクライアントの双方にとって、リーダーとしての役割を果たす。プロジェクトにおける現場責任者。
・ファーム内での昇進を経て、マネージャーに就任するケースが主流。
・クライアントの抱える本質的課題(イシュー)を特定し、論点を明確化。各論点に対して、仮説検証を実施し、最終的な報告書として取り纏め、クライアントの責任者への説明もリード。

・クライアント企業のみならず、クライアント企業の属するインダストリーの深い理解に基づき、経営課題の解決に取り組みが期待される。
・また、スタッフの採用・トレーニング・プロジェクトにおける指導、ファームの広報的な活動等、シニアなコンサルタントとして、ファーム全体の発展のために多くのことを期待される。
・マーケテイング/セールスは、パートナーやプリンシパルの主な役割だが、彼らと一緒にポテンシャルクライアントへの戦略的な説明資料作成や、提案活動などのサポートも実施。
・年収は1,800~2,800万円程度と推察。

プリンシパル

・マネジャーとパートナーの中間に位置するポジション。上級マネジャーというよりは、パートナーの見習いという立ち位置。グローバルな選考委員会により選出。
・自分の名前でクライアントと関係を構築して、仕事を取ってくる階層。
・個人として各産業(インダストリー)別・機能(サービスライン)別の専門性を持ち、ファームの代表として担当クライアントへの対応を実施。

・最終責任者として、担当プロジェクトをデリバリーするだけでなく、プロジェクトの範囲を超えたクライアントの経営課題を認識し、クライアント経営メンバーへのカウンセリング、更なる変革と価値向上に向けた提案など実施。担当クライアントとの中長期的な関係構築・維持が求めらる。

・若手コンサルタントの指導育成やキャリア・ディベロップメントの支援、PR、リクルーティング等のファームの発展に貢献する事も求めらる。
・年収は3,000~5,000万円程度と推察。

パートナー

・所謂、パートナー。ファームのパートナー(共同責任者)として、売上責任に加え、クライアントとの関係構築、プラクティス開発、人材育成などの責任を持つ。
・クライアントとの長期的な関係を構築し、ビジネスを成功に導き、経営課題を特定・解決。自ファームおよびクライアント、両社の企業の成長に対し、大きく貢献することが求めらる。
・産業(インダストリー)別・機能(サービス)別のコンピタンスセンターに所属。その領域におけるオピニオンリーダーとして、グローバルレベルでの深い知識と高い専門性が求められる。

・年収はファームにおける責任と売上次第。パートナーの年収の考え方はどのファームも同じ。
・基本給が約3,500万円~で、ボーナス含め、5,000万円ぐらいエントリーと推察。年収は業績と自分の成績次第。

ご参考

・戦略、総合、IT系などの各ファームのサービスの違いは「コンサル一覧と実情:全コンサルティングファーム俯瞰図」を参照。
・戦略ファームの全体像については、「コンサル一覧と実情:戦略ファーム編」を参照。
・評価に関するランキングについては、「コンサルティングファームのランキング:評価編」を参照。
・コンサルに興味がある程度で、まだ業界研究や具体的な仕事を知らない方は「コンサルタントになる前に読んだ方が良い本」を参照。