外資系戦略ファームの5社(マッキンゼー/BCG/ベイン/A.T.カーニー/ローランドベルガー)を特徴と規模/評価、キャリアパスと年収について、比較してみました。各ファームの紹介もご参考に。
マッキンゼー(McK)の特徴と年収
ボストン・コンサルティング・グループ(BCG)の特徴と年収
ベイン・アンド・カンパニー(Bain)の特徴と年収
A.T.カーニー(Kearney)の特徴と年収
ローランド・ベルガー(Roland Berger)の特徴と年収
外資系戦略ファームの比較に関する考察
・規模や存在感で言うとMBB、特に、グローバルでも国内でも、マッキンゼーとBCGの2強。
・国内では、BCGとマッキンゼーを追う、ベイン、A.T.カーニー、ベルガー。後者3者はグローバル程、国内の差はない。
・グローバルでの規模の戦いでは、A.T.カーニー、ベルガーは勝つ事は厳しい。特定領域にフォーカスしたブティック系ファーム色になっていく傾向と推察。
・相対的に、グローバルワンファーム志向が一番強いのがマッキンゼー。プロジェクトアプローチ、チーム組成、資料の書き方などの様々な仕組み・システムがグローバルで統一。
・一方、BCGはローカライズ化で国内企業向けに柔軟に対応。結果、国内市場の事業拡大に成功。日本人パートナー数などの見ると、国内で独立した経営権を保持しいてると推察。A.Tカーニー、ベルガーも相対的日本市場での売上比率は高く、独立した経営権を保持している模様。
・グローバル⇔ローカリズムのという点で、ベインはその間。
・グローバルベストプラクティスアプローチでのマッキンゼー
・顧客に寄り添って課題を特定・課題解決をしていくBCG
・企業価値向上の結果を標榜するベイン
・オペレーション戦略と業務改革のA.T.カーニー
・製造業(インダストリー4.0)強しで現場コンサルのベルガー
・戦略ファームのグローバル事業規模は、マッキンゼーを10とすると、BCGが8、ベインが5、A.T.カーニーが1-2、ベルガーが1以下ぐらいの規模で差がある。マッキンゼー、BCGは戦略コンサルティングだけ1兆円($10 Billion )ぐらいの売上規模で存在感が強い。
・国内事業規模だと、BCGを10とすると、マッキンゼーが8~9、ベインが3~4、A.T.カーニーとベルガーが2~3ぐらいの規模と推察。国内事業だと、BCGがマッキンゼーを逆転。
・グローバル評価ランキングでは、MBBは一つ抜けた存在。全体に加え、Strategy Consulting、Management Consultingのスコアで圧倒的な差がある。特に、Strategy ConsultingはMBBと#4のデロイトとは、3倍以上のスコア差がある。
・2020年は、僅差でマッキンゼーが1位、BCGが2位、ベインが3位になっているが、年によっては入れ替わる場合もある。
・国内における社員による企業評価では、MBBは5点満点中4.5以上と極めて高い評価。特に、ベインは4.85とコンサルファームで一番高い評価。
・一方、ベルガーが5点満点中3.69と、他コンサルティングファームと比較すると、低い評価。
・キャリアパスと年収は、マッキンゼーとBCGはキャリアパスと年収は類似。最初の昇進で2倍程度で1,000万円を超える。マネジャーで2,000万円を超える。プリンシパル、パートナーは実力次第で青天井。
・年収的には、マッキンゼー/BCG>ベイン/A.T.カーニー≧ベルガー≧総合ファームの戦略チーム。
・ベイン、A.T.カーニー、ベルガーはマッキンゼーとBCGと比較すると、マネジャーまでは自ファームでじっくりと育てる傾向。
ご参考
・戦略、総合、IT系などの各ファームのサービスの違いは「コンサル一覧と実情:全コンサルティングファーム俯瞰図」を参照。
・戦略ファームの全体像については、「コンサル一覧と実情:戦略ファーム編」を参照。
・評価に関するランキングについては、「コンサルティングファームのランキング:評価編」を参照。
・コンサルに興味がある程度で、まだ業界研究や具体的な仕事を知らない方は「コンサルタントになる前に読んだ方が良い本」を参照。