厨二コンサルによる随筆的ブログ

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アフターコロナの"GAFA+M"決算

アフターコロナで二極化が加速する

企業の中で、より大きく、より強くなる事が想定されるGAFA+M
今回はGAFAMの2020年1~3月期決算発表が出揃ったので、取りまとめてみました。

企業名                  売上高 純利益(AWSは営業利益)
アルファベット 411億5900万ドル(13.2%)  68億3600万ドル (2.6%)
アマゾン・ドットコム 754億5200万ドル(26.3%)  25億3500万ドル(▲28.8%)
   うちAWS 102億1900万ドル(32.7%)  30億7500万ドル(38.3%)
フェイスブック 177億3700万ドル(17.6%)  49億200万ドル(101.8%)
アップル 583億1300万ドル(0.5%) 112億4900万ドル(▲2.7%)
マイクロソフト 350億2100万ドル(14.5%) 107億5200万ドル(22.0%)

 

今後、広告事業は企業業績で市場が縮小するので、広告事業が売上メインのルファベット(グーグル)、フェイスブックの2社は2Q以降に影響が出るではないかと想定しています。
しかし、この2社は他サービスを多く手掛けているので、新規事業の拡大にはプラス要素です。グーグルはクラウドなどのエンタープライズ(企業向け)IT市場を拡大しており、今後、更なる拡大が期待できます。フェイスブックは何と言っても、デジタル通貨「リブラ(Libra)」の動向に目が離せない。

アマゾンは、ECの取引量が急拡大したが、人件費の増加で利益は悪化しました。直近で気になるのが益の7割を稼ぐAWS拡大の鈍化です。
IaaS市場は未だ、AWSが圧倒的な王者ですが、マイクロソフトのAzure、グーグルCloudの方が勢いは感じます。

アップルはハードウェア事業が影響を受けましたが、iphoneはハードというよりは、もはや。「社会インフラプロダクト/サービス」であり、メリット/デメリット両方を含む影響度は他4社より低いと考えています。
一番注目しているポイントは、積み上げてきた現預金が2000億ドルの使い道です。ファイナンス戦略として自社株買いなどの対応をしています、是非、社会を変革するようなM&Aを実施してもらいたいと思っています。

一番注目しているのはマイクロソフトです。アフターコロナで明確に加速したのがエンタープライズ(企業向け)IT領域です。今後、10年かかる変革が1年に短縮された感覚です。Zoom、Teamsなんて名前すら知らなかった方がほとんどでしたが、多くの人が現在、使用しています。
そして、エンタープライズITの王者こそマイクロソフトです。そして、ソフトウェアは製品/サービスの利用ユーザが拡大してもコストが圧倒的に抑えられるので、利益インパクトも大きいです。

各社の業績サマリーについても取り纏めました。

the four GAFA 四騎士が創り変えた世界

the four GAFA 四騎士が創り変えた世界

 

アルファベット(GOOGL)

・売上高は411億5900万ドル。前年同期比13.3%増加
・同社の事業の主な柱はGoogle広告、YouTube広告、Googleクラウド
・メインのGoogle広告は前年10%増の338億ドル。YouTube広告は33%増の40億ドル。新型コロナ対策の外出規制がYouTube利用増
・クラウド関連製品・サービスは52.2%増の28億ドル

・純利益は68億3600万ドル。同2.6%の増加
・コストや研究開発費は増加したが、前年期計上の欧州連合(EU)に対する賠償金支払いがなくなり増加

・新型コロナの広告収入への影響は「四半期の最初の2カ月間(1〜2月)は好調な業績だったが、3月に広告収入が大幅かつ急激に減速した」とコメント

各ユーザサービスの指標として、

・Androidのアプリダウンロードは2月から3月にかけて30%増加
・教育機関で使われる「Google Classroom」は1日あたり約300万ユーザーの増加が続く
・ビデオ会議サービス「Google Meets」は毎日1億人以上が会議で使用
・米国では新型コロナ関連の検索活動(search activity)がスーパーボールのピーク時の4倍

スンダー・ピチャイのCEO発表文より

「多数の人々が直面している課題の深刻さを考えると、そうした人々を支援できていることはAlphabetにとって非常に光栄なことだ。人々はかつてなくGoogleのサービスを頼ってくれている。われわれはこの緊急事態に対処するため、リソースと製品を集中させている」

アマゾン・ドットコム(AMZN)

・売上高は754億5200万ドル。前年同期比26.4%増加
・製品販売による収入が22.1%増の418億4100万ドル。サービスによる収入が32.2%増の336億1100万ドル
・新型コロナ感染拡大から、多くの国でロックダウンの措置が取られた結果、需要が大幅に拡大

・Amazon Web Services(AWS)は成長が鈍化してはいるが、第1四半期に100億米ドルの収益を突破。
・AWSの成長率は2019年第2四半期に初めて40%を切り37%。同年第3四半期には35%、第4四半期には34%となり、2020年第1四半期にはついに33%

・サブスクリプション収益は28%増の55億6,000万米ドル。主に1億5000万人の有料会員を持つAmazon Prime

・純利益は25億3500万ドル。同28.8%の減少
・倉庫や配送部門を中心に人員を増やすとともに、時間給従業員の賃金を引き上げた。また、研究開発費やマーケティング関連の費用も増加した。その結果、コストが大幅上昇

ジェフ・ベゾスのCEO発表文より

「オンラインショッピングからAWS、プライムビデオ、Fire TVまで、Amazonのビジネスは現在の危機的状況での適応性と耐久性をかつてないほど示しているが、今はわれわれが直面した中で最大の困難な時期でもある。」 

フェイスブック(FB)

・売上高は174.4億ドルで、前年同期から17.0%増加
・地域別の内訳では、アメリカとカナダ(同17.2%増)、ヨーロッパ(同16.6%増)、アジア大洋州(同21.4%増)、その他地域(同15.8%増)と、いずれも15%を超える順調な増加

・純利益は49億200万ドル。前年同期比でほぼ倍増
・コストは研究開発費が同40.4%増加したほか、宣伝費などマーケティング費用も同38.0%増と大幅に増加。ただ、前期計上したアメリカ公正取引委員会との和解金30億ドルがなくなり増加

・フェイスブック広告が得意とするゲーム業界の広告は力強い成長を見せ、テクノロジーとネット通販業界も比較的堅調。一方で、旅行業界と自動車業界からの広告は著しい低迷
・4月に入ると、3月に見られた広告収入の急減速が収まった。4月3週間の売上は前年同期比で±0%成長で推移

各ユーザサービスの指標として、

・フェイスブック、インスタグラム、ワッツアップ、メッセンジャーの4つのいずれかのアプリを使うユーザは30億人を突破
・フェイスブック単体のユーザは26億人、毎日使う人は23億人
・新型コロナの流行前後で、世界の多くの地域でメッセージ送信数が50%上昇、電話やテレビ電話の回数は2倍に上昇
・特にイタリアではアプリの使用時間は70%増加、インスタとライブ動画配信は2倍、グループテレビ電話は10倍以上に増加

マーク・ザッカーバーグのCEO発表文より

「われわれは常に、人々が互いに気遣う相手と繋がり続けられるようにすることに取り組んできた。(新型コロナウイルス感染症の影響で)人々がかつてないほどわれわれのサービスに依存している今、人々が安全に情報を得、繋がり合えるよう集中している」

アップル(AAPL)

・売上高は583億1300万ドルで、前年同期に比べて0.5%増加
・売上高全体の約5割を占める「iPhone」は7%減の289億6200万ドル
・音楽配信やアプリ販売などサービス事業は17%増加の133億4800万ドル
・「Mac」は3%減少の53億5100万ドル、「iPad」10%の減少の43憶6800万ドル
・「AirPods Pro」や「Apple Watch」、「HomePod」などのウェアラブルやアクセサリは23%増の62憶8400万ドル

・純利益は112億4900万ドル。同2.7%減少
・研究開発費や宣伝費などのマーケティング関連費用の増加が主な要因

ティム・クックCEOの発表文より

「COVID-19が前例のない世界的影響を与えたにもかかわらず、Appleは成長し、サービスは過去最高の売上高を記録し、ウェアラブルも好調だったことを誇りに思う。この困難な状況で、ユーザはApple製品に依存し、最新の方法で接続、情報、創造性、生産性を維持している。われわれはユーザのニーズを革新的な方法で満たすだけでなく、世界中の医療従事者に数千万ものフェイスマスクとカスタムメイドのフェイスシールドを提供し多数の組織に寄付した」 

マイクロソフト(MSFT)

・売上高は350億2100万ドルで、前年同期比14.5%増加
・「Intelligent Cloud部門」は27%増の122億8000万ドル。特に「Azure」の売上高が59%増と好調で、2桁台の増収が11四半期連続
・OfficeやLinkedIn、Dynamicsを扱う「Productivity and Business Processes部門」は15%増の117億4000万ドル。企業向けOffice 365の売上高は25%、LinkedInの売上高は21%増と好調
・Windows、ハードウェア、Xbox、検索の「More Personal Computing部門」は3%増の110億ドル。「Microsoft 365」が好調でWindows Commercial productsが17%増。Surfaceの売上高はほぼ横ばい。Xboxのコンテンツおよびサービスの売り上げは2%増

・純利益は107億5200万ドル。同22.1%増加
・売り上げ拡大に伴い、サービス関連のコストが増加したほか、研究開発費や宣伝費も増えたが、増収のインパクトが貢献

・決算時にMicrosoft TeamsのDAUが7500万人を超えたと語った。6週間前の4400万人から70%増

サティア・ナデラCEOの発表文より

「この2カ月で2年分のデジタル改革が行われた。われわれは、販売、カスターマーサービス、クラウドインフラからセキュリティにいたるまで、多様な業務をリモートのチームワークで行っている。われわれの耐久性のあるビジネスモデルと多様なポートフォリオ、差別化された技術により、将来に向けた立ち位置は良好だ」