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コロナ危機のいま、島耕作が日本企業をダメにする

最初にお伝えしますが、漫画として島耕作シリーズは大好きです。課長から相談役の全シリーズを持っております。
ただし、この危機状況において、島耕作がトップの企業は危ないと考えています。 

社長 島耕作(1) (モーニングコミックス)

社長 島耕作(1) (モーニングコミックス)

  • 作者:弘兼憲史
  • 発売日: 2012/09/28
  • メディア: Kindle版
 

 
新型コロナにより、世界中の多くの企業が危機フェーズに入りました。こういう危機時こそ、トップのリーダーシップが問われます。
では、なぜ、島耕作ではこの危機を乗り越えられないでしょうか?

係長⇒課長⇒部長⇒取締役⇒常務⇒専務⇒社長⇒会長⇒相談役
こちらは、島耕作のシリーズタイトルです。

島耕作は、このような終身雇用、年功序列の典型的日本企業で、サラリーマンの最終ポストとして、社長という名のトップにたどり着きました。このようなタイプの日本型の経営者には、誰もが今後の予測をすることができず、何かを犠牲にしなければいけない危機対応はできないと考えています。

会社の存亡自体が危ぶまれる本当の危機状態において、組織人として有能で人柄もいいタイプは、トップとしては向いてないです。
空気を読み、気遣いができ、人の意見をよく聞き、上司からも部下からも人望があって、行儀も良くて、敵が少ない、且つ、女性に持てる。所謂、皆に好かれる調整能力抜群の優等生リーダーです。そして、このような人は、日本の伝統的組織において平時に出世するタイプです。
一度、会社の存亡自体が危ぶまれた企業よりは、特に業績が安定している企業の偉い方はこのようなタイプが多い印象です。

しかし、危機状態においては、このようなタイプは役に立ちません。何かを犠牲にして、全体として利益の最大化を求める意思決定を迅速に実行することはできないと思います。

今回のような場合では、社員の命を守り、制限がある働き方をどのように設計するか、一方、生命を守るだけでは、会社自体が倒産危機になり、社員全員が露頭に迷うリスクがあります。
状況が毎日変わる中で、課題を緊急度と重要度で優先度を識別し、迅速に実行していかなれば、企業が瀕死してしまうリスクがあります。

大企業であるならば、このピンチをチャンスと変えて、テクノロジー最大限に使った働き方やバリューチェーンの見直し、M&Aなど事業拡大の準備を整えておくなどの戦略性も求められると思います。

受け入れがたい前提条件や現実を直視して、ファクトベースでの分析で解を導き、一定の犠牲を前提とした作戦でも推進する強い意志が必要です。一部の人からはものすごく恨まれるリスクもあると思います。
結果を出すためには手段を択ばないマキャベリスト的な人で、おそらく、友達なども少ないような人物でないと、この危機は乗り越えらないと思います。

島耕作や、彼の上司だった中沢喜一はないです。

また、情報収集も役職に応じた縦のラインではなく、最も適切な情報を提供してくれる情報網を構築できる能力が求められる。
残念な事に、取締役以降の島耕作が遊撃部隊的なメンバを構築できる社内外のネットワークや能力があると思いません。

浮気癖のあるリーダーもダメです。
皆が不安に陥る時に、リーダーは誠実性により組織の“信頼”を維持することです。
人は互いに”信頼””し合う事で人の集合体である”社会”が成り立つのです。

結婚というは、アカの他人の男女が“信頼”し合うから“家族”というものが成り立つのです。浮気はその信頼関係を裏切る行為です。

身近な存在ですら信頼関係の維持ができない人が、不信が蔓延している状況で、“誠実さ”での“信頼”を維持できると考えにくいです。

詰る所、島耕作は、高度経済成長期であった昭和的な“サラリーマン”社長の理想系に過ぎないのです。